映画『倭文ー旅するカジの木』映画『倭文ー旅するカジの木』
2024年│119分│日本│カラー│16:9│ステレオ│DCP
〈撮影〉明石太郎+戸谷健吾+北村皆雄+門馬一平+Andi Arfan Sabran+小谷野貴樹+藤田岳夫 〈照明〉小西俊雄 〈音響・整音〉斎藤恒夫 〈音楽〉渥美幸裕 〈音楽デザイン〉神 央 〈編集〉田中藍子+戸谷健吾 〈EED〉和田修平 〈監督助手〉髙橋由佳 〈CG〉山田みどり 〈デスク〉渡邉有子+山上亜紀 〈劇場公開進行〉遠藤協 〈宣伝協力〉プレイタイム 〈学術協力〉河野徳𠮷+小林良生+小野林太郎+鈴木三男+福本繁樹+坂本勇 〈DNA鑑定〉静岡大学農学部応用生命科学科 グリーン科学技術研究所 本橋令子 山梨大学総合分析実験センター 瀬川高弘
〈撮影協力〉台湾中央研究院+台湾史前文化博物館+The National Museum and Art Gallery of Papua New Guinea+Central Sulawesi State Museum in Palu
〈監督〉北村皆雄 〈制作〉三浦庸子 〈製作・配給〉ヴィジュアルフォークロア

映画「倭文ー旅するカジの木」
自主上映のご案内

『倭文(しづり) 旅するカジの木』の上映用ディスクを貸し出します。上映料・申し込み方法等については、下記のご案内をお読みいただき、申込書をダウンロードしてお申し込みください。劇場公開が終了した地域、または劇場公開予定のない地域から順次受付を開始します。同一地域で申し込みが重複する場合には日程を調整させいただくことがありますので、まずはお問い合わせください。

1. 上映日程の調整

自主上映の受付は、映画館での上映が終了した地域や、映画館での上映が行われない地域から順次開始します。同地域・同時期に他の自主上映の申込があった場合は、先着受付順となりますので、日程の調整をお願いする場合があります。映画公式サイトに記載がなくても、上映を計画している場合がありますので、必ず事前に上映スケジュールの問い合わせをお願いします。 お問い合わせの際は【作品名】【上映地域】【上映予定日】【上映会場】【上映回数】【会場の席数】【有料/無料上映】【想定する観客】【上映会の宣伝エリア/方法】 などを具体的に記載いただくと、手続きがスムースです。スケジュールの確認・調整後に返答いたします。 自主上映申込書の受領をもって正式な受付となります。

2. 上映料金

1日目の上映は、基本上映料金50,000円(税別)です。

  • ※1日何回上映しても基本上映料は50,000円(税別/100名まで)です。
  • ※基本人数100名を超える時は、300円(税別/1名あたり)を加算します。
  • ※2日目以降は基本上映料が25,000円(税別/50名まで)となります。
  • ※宣材物の配送料は主催者負担となります。

3. 上映素材

画質を保証するため、原則ブルーレイディスクを貸し出しております。再生機・プロジェクター・スクリーン・音響設備等は主催者がご用意下さい。パソコンでの再生は、再生不良やソフトの不具合で上映に支障をきたすことが多いため、推奨しません。ブルーレイディスク再生機をご準備ください。原則として上映会の1週間前に上映素材をお送りしますので、届き次第速やかに映写チェックをお願いします(再生機で正しく再生できるか作品の最後までご確認ください)。

4. 宣材物

上映用の宣伝材料を以下の価格で販売します(在庫がない場合もあります)。

  • ■下白B5チラシ(100枚/税別700円) ※100枚ごとのセット販売
    裏面の最下部に約3センチの白地がありますのでプリンターで上映会情報を印字してご使用ください。
  • ■B2ポスター(1枚/税別200円)
  • ■B1ポスター(1枚/税別300円)

5. 独自にチラシ・ポスター・チケットなどを制作する場合

映画の静止画像・タイトルロゴなどのデータを無料でお貸ししますので、下記アドレスまで申し込みください。なお、印刷前にレイアウトを一度確認させていただきます。

6. 物販について

パンフレットや関連書籍の在庫がある作品は委託販売を受け付けます。注文受付後、上映素材と一緒にお送りします。残数は上映素材と一緒にご返却ください。販売数×委託価格をお支払いいただきます。なお、返送時に折れ・ヨゴレ等が発生した場合はその分もお支払い頂きますので、丁寧な梱包をお願いします。

7. 送料

  • ◆チラシ、ポスターなどの宣材物の送料は主催者がご負担ください。
  • ◆上映素材・パンフレット・・・送付時の送料はヴィジュアルフォークロア負担/返却時の送料は主催者負担

となります(着払い返却で後日送料を精算することは出来ません)。万が一上映素材・パンフレットが配達中に紛失されると弁償していただくこともありますので、追跡可能な方法で返却をお願いします。

8. 精算について

上映会終了後1週間以内に、上映素材と合わせて、送付時に同封の上映報告書をご返送ください。上映報告・物販報告に基づき請求書を発行致しますので、請求書に記載の指定銀行口座にお振込み下さい。恐れ入りますが、振込手数料は主催者ご負担にてお願いします。

お申し込み&お問合せ

(株)ヴィジュアルフォークロア
担当:遠藤 E-MAIL:info@vfo.co.jp

〒160-0022
東京都新宿区新宿1-12-12 オスカカテリーナ3F
TEL:03-3352-2291 FAX:03-3352-2293

自主上映スケジュール

2025年1月14日更新

 
日時 都道府県 会場 イベント名 連絡先
2025/2/22(土) 3回上映
第一部10:00〜/第二部13:00〜/第三部16:00~
徳島県 徳島シビックセンター・さくらホール カジの木=木綿(ゆう)の国阿波に、謎の古代布「倭文」(しづり)を探る 【連絡先】徳島映画センター 090-4504-7823(福永)、ヴィジュアルフォークロア  03-3352-2291     【前売券取り扱い】1)平惣全店(※徳島県内7店舗あり)、2)小山助学館、3)徳島映画センター (担当福永)090-4504-7823
2025/2/1(土)2回上映
午前の部10:30〜/午後の部13:30〜
千葉県 アトリエ空と海 わっしょい空と海 047-456-2188

イントロダクション

北村皆雄監督が
〈衣服〉の始源を求めて
遥か海上の道を遡り
台湾・インドネシア・
パプアニューギニアへ

日本神話に現れる幻の織物〈倭文(しづり)〉。その白さは光の象徴とされ、邪悪なものを祓い、身体を護る神聖な力を持っていた。

〈倭文〉の力の源は
どこにあったのか。

謎を解く鍵は、衣服の始源を担った「カジの木」が握る。中国南部を原産とするその木のルーツを遡り、台湾、インドネシアのスラウェシ島、南太平洋パプアニューギニアへ。さらに日本各地に倭文の痕跡を求めると、古代国家の重要な謎が明らかになっていく。

現代の織物作家たちは〈倭文〉の創造的復元に挑む。
古代の日本人が衣服に込めた力を探る知的好奇心に溢れたドキュメンタリー。

映像民俗学を標榜する北村皆雄監督が5年の歳月をかけて完成。大駱駝艦を主宰する麿赤兒とアーティストのコムアイが謎めいた日本神話を再現する重要なシーンに登場。モデルの冨永愛が〈語り〉を務めた。作中の文字デザインとポスターヴィジュアルをグラフィックデザインの巨匠・杉浦康平と新保韻香が手がける。

ストーリー

ある神話ある神話

ある神話

天上界から遣わされた二柱の武神は、地上の邪悪な神、草木、石の類のものをみな平定した。
征伐できなかったのは星の神だけだった。
それで織物の神〈倭文〉を派遣すると服従した。

「日本書紀」より

名だたる武神が勝てなかった星の神を織物の神 倭文神が従わせる。
なぜ織物の神が勝つのか。
星の神を従わせる力とは何か。
倭文とはどんな織物なのだろうか。

旅するカジの木

旅するカジの木

日本人に忘れられようとしている木がある。
その木は、木綿(コットン)が普及するまでは、最良の衣料となる繊維植物だった。
カジの木。中国南部が原産地とされる。
数千年前、〈海の民〉オーストロネシアンが、台湾を玄関口にして、東南アジアや南太平洋の島々へ拡散していったとき、舟に乗せて運んだ。
カジの木の樹皮が〈衣〉として今も使われているパプアニューギニア、インドネシアのスラウェシ島を訪ね、〈衣〉とは何かを問う。

旅するカジの木
倭文は光 暗い世界の邪気を祓う倭文は光 暗い世界の邪気を祓う

倭文は光 暗い世界の邪気を祓う

カジの木を携えた流れは日本にもやってきた。
縄文や弥生時代の遺跡で、カジの木の種子が発見されている。
『日本書紀』や『万葉集』にカジの木の樹皮を糸にして織られた幻の織物〈倭文〉が登場する。
しかし、現物は残っておらず、その実態は謎に満ちている。
カジの木の糸の白さは光の象徴。
光の糸を織った布として、〈倭文〉は神聖な祈りの対象であった。

それぞれの倭文

それぞれの倭文

現代の織りを担う4人、山口源兵衛(帯匠)、石川文江(楮布織)、西川はるえ(染織家)、妹尾直子(紙布・樹皮布)らが、3年がかりでカジの木の樹皮を使い〈倭文〉の創造的復元に取り組む。 それは過去の復元ではなく、新しく現代に通用する〈倭文〉の創造だ。

それぞれの倭文
武神にも〈倭文神〉とはなんだったのか?
第一線織物作家たちが、
日本神話められたからなる

監督

北村皆雄

北村皆雄
(きたむら みなお)

映画監督・映像民俗学/人類学
1942年長野県生まれ。早稲田大学第一文学部演劇専修を1965年に卒業後、記録映画やテレビドキュメンタリーの演出家となる。1964年「映像芸術の会」に参加し機関誌「映像芸術」の編集委員を務める。1978年に映画作家の野田真吉、宮田登(民俗学者)、野口武徳(社会人類学者)らと日本映像民俗学の会を創設。1981年に映像制作会社ヴィジュアルフォークロアを設立し、日本とアジアで数多くのテレビ番組を制作する。エベレストには3回遠征、1988年には山頂からの史上初のT V生放送に参加、世界一危険とされたアイスフォール上(6200m)から中継した。ヒマラヤ、チベットなど秘境での大型企画を数多く実現した冒険家としての顔もあわせ持つ。諏訪の古代史の探究から始まった日本文化の古層へのアプローチは多方面にわたり、映像と文筆によって独自の「映像民俗学」を開拓してきた。神の島と呼ばれる沖縄・久高島の記録を1966年以来続けており、久高映画の集大成が待たれる。

【映画作品】

1964年
『白い影への対話』(24分)
1969年
『カベールの馬』(28分)
1973年
『アカマタの歌-海南小記序説 西表島・古見-』(83分)
1997年
『見世物小屋 ~旅の芸人・人間ポンプ一座~ 』(119分)
2005年
『修驗 ~羽黒山 秋の峰~』(115分)
2006年
『精霊の山 ハヤマ』(100分)
2011年
『ほかいびと~伊那の井月~』(119分)
2016年
『冥界婚』(104分)
2021年
『チロンヌㇷ゚カムイ イオマンテ』(105分)
2024年
『倭文(しづり) 旅するカジの木』(119分)

出演

  • 冨永 愛
    語り

    冨永 愛(とみなが あい)

    17歳でNYコレクションにてデビューし、一躍話題となる。以後、世界の第一線でトップモデルとして活躍。モデルの他、テレビ、ラジオ、イベントのパーソナリティ、女優など様々な分野にも精力的に挑戦。日本人として唯一無二のキャリアを持つスーパーモデルとして、チャリティ・社会貢献活動や日本の伝統文化を国内外に伝える活動など、その活躍の場をクリエイティブに広げている。公益財団法人ジョイセフ アンバサダー、エシカルライフスタイルSDGs アンバサダー(消費者庁)、ITOCHU SDGs STUDIO エバンジェリスト(公式サイトより)

  • 麿 赤兒
    神話出演

    麿 赤兒(まろ あかじ)

    1943年生まれ 奈良県出身 早稲田大学中退。「ぶどうの会」(山本安英主宰)を経て、1964年より舞踏家土方巽に師事、その間、唐十郎との運命的な出会いにより状況劇場設立に参加。唐の「特権的肉体論」を具現化する役者として、60~70年代の演劇界に大きな変革の嵐を起こし、その後の動きに多大な影響を及ぼす。1972年に舞踏集団「大駱駝艦(だいらくだかん)」を旗揚げし、舞踏に大仕掛けを用いた圧倒的スペクタクル性の強い様式を導入。“天賦典式”(てんぷてんしき)と名付けたその様式は日本はもちろん、1982年のフランス・アメリカ公演で大きな話題となり、「Butoh」の名が世界を席巻する。麿赤兒の考え方である「一人一派」を実践し、「山海塾」天児牛大、室伏鴻等々舞踏集団・舞踏手を多数輩出。舞踏家として、毎年新作を国内外に向けて勢力的に振付・演出・上演し続けている一方で、映画・TV・舞台で独特の存在感を放ち、各方面から多くの支持を得ている。(公式サイトより)
    北村皆雄作品には1997年の『見世物小屋―旅の芸人・人間ポンプ一座』でのナレーター以来、二度目の出演となる。

  • コムアイ
    神話出演

    コムアイ

    声と身体を主に用いて表現活動を行なっているアーティスト。日本の郷土芸能や北インドの古典音楽に影響を受けている。主な作品に、屋久島からインスピレーションを得てオオルタイチと制作したアルバム『YAKUSHIMA TREASURE』や、奈良県明日香村の石舞台古墳でのパフォーマンス『石室古墳に巣ごもる夢』、東京都現代美術館でのクリスチャン・マークレーのグラフィック・スコア『No!』のソロパフォーマンスなど。水にまつわる課題を学び広告する部活動『HYPE FREE WATER』をビジュアルアーティストの村田実莉と立ち上げる。NHK『雨の日』、Netflix『Followers』、森達也監督『福田村事件』などに出演し、俳優としても活動する。音楽ユニット・水曜日のカンパネラの初代ボーカル。

倭文制作

  • 山口 源兵衛
    倭文神話

    山口 源兵衛(やまぐち げんべい)

    1948年京都室町に生まれる。
    創業285年の帯匠 誉田屋源兵衛十代目当主。
    英国ヴィクトリアアンドアルバート博物館に作品が永久所蔵されるなど日本の染織を世界に発信し続けている。

  • 石川 文江
    カジの木 樹皮から糸の復元制作

    石川 文江(いしかわ ふみえ)

    1973年徳島県生まれ。1997年琉球大学法文学部史学科地理学専攻卒業。学生時代に芭蕉布に興味を持ったことで太布(たふ)の存在を知る。1997年から2000年まで徳島県那賀町木頭に住み込み、地元のお年寄りから太布織の技術を習う。2000年から徳島県板野町に移り、楮の栽培一原料づくり一糸づくり一織る一作品づくりまで一貫工程で行う。楮布(かじふ)織として制作を行っている。

  • 西川 はるえ
    倭文 幡 日月輪文十字刺梶大麻織布

    西川 はるえ(にしかわ はるえ)

    1970年横浜市生まれ。高卒後アルバイトをしながらネパールや日本国内を旅する。1991年東京造形大学入学後に染織の世界に出会い中退、大塚テキスタイルデザイン専門学校にてテキスタイル技術全般を学ぶ。1997年より国の重要無形文化財「喜如嘉の芭蕉布」伝承生として人間国宝・平良敏子氏のもと芭蕉布制作を学び、2002年独立。以来ネパールのイラクサ糸や大麻糸を使い帯や小物を制作し続けている。

  • 妹尾 直子
    マナ 崩直弧文包布

    妹尾 直子(せのお なおこ)

    1980年、京都市生まれ。2002年、京都芸術大学洋画科卒。卒業後は福井県の越前和紙工房で手漉き和紙作りに従事。2008年、染織を学ぶために沖縄に移住。その後、和紙と織りの両表現を深めるため茨城県に移住、紙布作家・桜井貞子氏に師事。今回の映画をきっかけに、自宅の畑で育てたカジノキから樹皮布(タパ)の制作も始めた。

コメント

順不同/敬称略
  • 「台本を読ませていただいてから、倭文を蘇らせるという挑戦に心躍っていました。その時代にどんな想いでこの布を作ったのか、その布に込めたであろう物語に思いを寄せる。そんなこころの旅のような映画のナレーションを担当させていただいたことを改めて光栄に思います。是非観ていただきたい映画です。」

    冨永 愛(本作語り/モデル)

  • 深く感動した。淡々としてしかも時空を自在に、何と壮大にして緻密、日本の源流が浮かび上がる。そして人類の未来に一筋の光を示唆する黙示録にも、私には見えた。

    麿 赤兒(本作出演/舞踏家/俳優)

  • この映画は、衣類の大量生産時代に、衣の本来持つべき力を、倭文神の宿る衣を復興させようとする取り組みだと思いました。

    コムアイ(本作出演/アーティスト)

  • この映画で北村皆雄は二つの大きな人類学上の発見をしたのである。しかしそのことをさりげなく映画に埋め込んで大騒ぎをしなかった。これが彼のスタイルである。人類学映画だろうとなんだろうと、映画というものは純正なものと雑多なものが混在していなければならない。そう信じて北村皆雄は自分の映画のスタイルを貫いてきた。」

    中沢 新一(思想家)

  • 「人はこの世に生まれて布にくるまれる。最期の時もまた布とともにある。たとえ衣服を身につけない民族であっても、腰や手首に細い紐を巻いている。その紐はあくまでも衣服なのであって、彼らの身体を護っているのだ。ふだんは意識すらしないほど、人間と繊維は切り分けることができないし、語りつくせないほどに大きく深いテーマである。北村皆雄監督はこれに果敢に取り組んだ。

    ひろいのぶこ
    (造形作家/染織研究/京都市立芸術大学名誉教授)

  • 自身、諏訪、そして日本のルーツをアジアの水脈から考える北村の壮大な旅の大胆な一歩であり、ドキュメンタリーの更新でもある

    四方 幸子
    (エコゾファー)

  • 「倭文の伝承を追って北村さんたちもまた気が遠くなるような永い時の旅へと出発した。今にも途切れそうな歴史の糸を績みなおし、地続きの今日へと織りあわせるために。本作はその旅の記録を編むことで産(むす)ばれた。美しく逞しい、一枚の樹皮布のような映画だ

    大小島 真木
    (アーティスト)

  • この映画は衣の始源に迫りながら、『人間とは、なにか?』という果てしのない謎について語ろうとしている

    近衛 はな
    (俳優/脚本家/詩人)

  • 「今回映画に参加したことでカジノキという植物について、またその由来や歴史について知ることが出来ました。カジノキが日本に伝わり幾多の交配を繰り返しコウゾが生まれ、どれだけの時間『績む』という手技が人から人へと受け継がれてきたかを想像すると背筋が自然と伸びる思いがします。そしてそれを伝えていくことが難しくなってきている今、なぜ績むのかと自問したら、原料を育てて日々コツコツ績んで糸を作り織った布はその土地の力だと思います。そしてその布をいい布だと必要としてくれるのであれば続けていく力が生まれてきます。」

    石川 文江
    (本作出演/楮布織)

  • 木や石 玉や鉾に神の霊力を宿すと信じた精霊信仰(アニミズム)の時代の以前、精霊などの観念を生む前はモノそのものが霊力の充満だった。外的世界と私や身体とは分離していなかった時代 、前精霊信仰(マナイズム)の世の織物が『倭文』である 。

    山口 源兵衛
    (本作出演/帯匠)

  • 織り上がった倭文の幡が荒々しい岩山の上に立つ大甕神社・倭文神の本殿にたなびいた時、大きな歴史の大河の流れと自分がふと細い臍の緒で繋がったような気がして、今もそれは続いている。

    西川 はるえ
    (本作出演/染織家)

  • 「カジノキの樹皮と共に生きてきたこと。生まれる時も死ぬ時も。この樹皮に包まれていたこと、この繊維に包まれると感じる安心感を、人は深い所で共有しています。倭文に取り組んだことは、自分の手の仕事を振り返り、深く掘り下げる旅のようでした。そして、この旅は終わりなくずっと続いていくのだと思いました。繊維を織りなしていく限り。

    妹尾 直子
    (本作出演/紙布・樹皮布)

劇場情報

映画『倭文(しづり) 旅するカジの木』は、アプリUDCastによる
バリアフリー音声ガイド、バリアフリー日本語字幕配信に対応しています。

2024年11月6日現在

関東

地域 劇場 電話番号 公開日
東京 シアター・イメージフォーラム 03-5766-0114 5月25日(土)~6月28日(金)
東京 シネマ・チュプキ・タバタ 03-6240-8480 7月14日(日)〜30日(火)
東京 シモキタ-エキマエ-シネマ K2 7月19日(金)〜8月15日(木)
神奈川 横浜シネマリン 045-341-3180 9月28日(土)〜10月11日(金)
神奈川 CINEMA AMIGO 046-873-5643 10月27(日)〜11月9日(土)
茨城 あまや座 029-212-7531 11月30日(土)〜12月6日(金)

北海道/東北

地域 劇場 電話番号 公開日
北海道 シアターキノ 011-231-9355 9月28日(土)〜9月30日(月)

北陸/甲信越

地域 劇場 電話番号 公開日
長野 伊那旭座 0265-72-2188 9月6日(金)〜16日(月)
長野 岡谷スカラ座 0266-22-2773 10月4日(金)~10月10日(木)
長野 上田映劇 0268-22-0269 9月27日(金)〜10月3日(木)
長野 相生座ロキシー 026-232-3016 2025年1月31日(金)〜
2月6日(木)

中部

地域 劇場 電話番号 公開日
愛知 ナゴヤ・キネマノイ 052-734-7467 7月20日(土)〜8月2日(金)

関西

地域 劇場 電話番号 公開日
京都 京都シネマ 075-353-4723 6月7日(金)~20日(木)
大阪 第七藝術劇場 06-6302-2073 6月8日(土)~21日(金)

中国/四国

地域 劇場 電話番号 公開日
岡山 シネまるむすび 9月27日(金)〜30日(月)、10月4日(金)〜7日(月)

九州/沖縄

地域 劇場 電話番号 公開日
福岡 北方シネマ 11月8日(金)
鹿児島 ガーデンズシネマ 099-222-8746 6月13日(木)・14日(金)2日間限定
沖縄 桜坂劇場 098-860-9555 10月26日(土)〜
北村皆雄監督傑作選
「聖なる俗 俗なる聖」
5月11日(土)より
シアター・イメージフォーラムにて
開催!